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日本の3大メガバンク、ステーブルコイン共同発行と国際決済の実証を完了—企業向け発行の準備へ

日本の3大メガバンク、ステーブルコイン共同発行と国際決済の実証を完了—企業向け発行の準備へ

nextmoneynextmoney2026/10/19 05:00
著者:nextmoney

日本の3大メガバンク、ステーブルコイン共同発行と国際決済の実証を完了

日本の3大メガバンクは、三菱UFJ信託銀行株式会社およびTISI株式会社と連携し、円建てステーブルコインの共同発行およびそれを用いたクロスボーダー(国際)決済の実証実験を完了したと発表した。

今回の取り組みは、株式会社みずほ銀行、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社三井住友銀行が参加。従来の国際送金や企業間決済に伴う時間とコストを削減し、業務効率化やスマートコントラクト等を活用した決済プロセスの高度化を目指すものだ。

共同発行モデルと国際送金の実証概要

本実証実験は、金融庁のPIP (Fintech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト)の支援対象として採択されたスキームに基づき実施された。

共同プレスリリースによると、具体的には、3メガバンクを「共同委託者」、三菱UFJ信託銀行を「受託者」とする信託契約を締結し、資金決済法における「特定信託受益権」(信託型ステーブルコイン)として発行が行われた。この形式は電子決済手段に該当し、一般的な暗号資産とは異なる明確な法的保護措置が講じられている。

実験のユースケースとしては、三菱商事株式会社の日本拠点と海外拠点間の送金・決済を想定。ステーブルコインの発行、流通・移転、法定通貨への償還という一連のプロセスに加え、マネーローンダリング(資金洗浄)およびテロ資金供与対策(AML/CFT)の技術的検証や各種システムの安全性・信頼性が確認された。

技術基盤とネットワークの特徴

システムの基盤構造には、高度なセキュリティと高いスループットを備えたブロックチェーン技術が採用されている。

基盤の一部には、MUFG(株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ)が主導するデジタル資産プラットフォームProgmat(プログマット)やAvalanche(アバランチ)ネットワーク等の技術、さらに三井住友銀行提供・TISI構築のシステムが組み合わされており、信頼性の高い銀行主導型デジタル円ネットワークの構築が進められている。

また、国内のブロックチェーン市場においてはリップル(Ripple)社のRippleNet(リップルネット)やXRPを活用した国際送金ソリューションも存在するが、今回の金融機関主導のステーブルコインはそれらを直接代替・排除するものではない。

厳格なガバナンスが求められる企業間決済を銀行主導の管理型ネットワークが担い、他の国際送金ニーズを既存のオープンネットワークがカバーするなど、相互補完的なエコシステムの形成が期待されている。

商用化に向けた展望と今後の課題

今回の実証実験結果を受け、参加各行は共同発行モデルの実現性と運用基盤に対する明確な感触を得た。各行はすでに運営やガバナンス体制を協議するための専用協議会を立ち上げており、2026年度中の実際の商用取引開始を目指している。

実用化段階においては、銀行預金を裏付け資産とし、銀行でKYC(本人確認)を完了した法人・利用者間での安全な流通が想定されている。

今後は、法規制への適合や利用者保護措置、システムの安定運用やサイバーセキュリティ対策を万全に整えるとともに、貿易決済プラットフォームTradeWaltz(トレードワルツ)をはじめとする多様なビジネス領域との連携、さらには預金や金融資産全体のオンチェーン化に向けた検討が加速していく見通しだ。

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